Kengo's blog

Technical articles about original projects, JVM, Static Analysis and TypeScript.

どのような疑問を追及すべきか

今月の目標を「疑問を追及するクセをつける」に定めましたが、疑問には様々な種類があります。ここで私が追及すべき疑問はどのような疑問なのか、「ビジネスで必要になる論理的思考能力を鍛える」ことを重視して考えてみたいと思います。

2つの軸で分析する

ひとつの要素をさらに分割して考える際に有効な方法として、私がよく使うのがマトリクス分析です。ここでは「ビジネスに絶対の正解はないという主張が多い」「論理的思考を使いたい」という理由から、「答えが一定かどうか」「理論で追求できるか」を軸として分析しました。なお「理論で追求できる」とは「説明を不確定な要素なしに書き下せる」ことを指しています。

理論で追求できない 理論で追求できる
答えが常に一定 雑学
「日本の初代首相は誰か」
「なぜドラえもんはネズミが苦手なのか」
仕組・命題など
「直角三角形の3辺のうち最も長い辺はどれか」
「なぜ蛍光灯は発光するのか」
人により答えが変化する 趣味・哲学など
「人は死んだらどこへ行くのか」
「なぜ山に登るのか」
課題など
「今最も取り組むべき地球温暖化に対する対策は何か」
「なぜこの商品の売上は他社製品を下回っているのか」

第1象限(右上)にあるのが「誰でも同じ答えをロジカルに導ける疑問」です。これは学校で取り組んだ演習や試験問題など科学的な疑問(設問)が相当します。論理的思考能力を高めるには最適な疑問ですが、ビジネスに必要な各種技法*1を身につけることはできません。
その左の第2象限にある疑問は、その結果が定義や真理に落ち着いてしまうため説明に理論を全く必要としません。他の疑問を解決する際に、解決の材料として遭遇する類の疑問です。
第3象限(左下)の「答えが定まっていないし理論で追求することもできない疑問」は、個人の趣味や主張で答えが変わってくる疑問です。しかも理論で追求することができないため、他人を説得することができません。こだわりの基となるため人生を豊かにするかもしれませんが、ビジネスでは扱いたくない疑問と言えるでしょう。


そして最後の第4象限が「答えが定まっていないが、理論で追求できる疑問」です。絶対の正解はないものの、理論上ベストと思われる答えを探すことができます。論理的思考能力を高めると同時に、「どの答えを選択するべきか」を考えることでビジネス感覚を養うことができそうな気がします。さらにブログで文章化することにより、説得技法も身につけられるでしょう。

結論

「答えが定まっていないが、理論で追求できる疑問」を追及することで、「ビジネスで必要になる論理的思考能力を鍛える」という目的を達成することができるでしょう。

*1:主に説得技法