Kengo's blog

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ソフトウェアプロジェクトではないGitHubリポジトリにどのようなライセンスを適用するか

ソフトウェアプロジェクトではないGitHubリポジトリにどのようなライセンスを適用するか?という問いを東京都オープン・ソース・ソフトウェア公開ガイドラインのIssueで見かけたので意見を述べてみます。結論を急がれる方は以下のサイトをどうぞ。

choosealicense.com

なお筆者は弁護士でも法律家でもないので、ここの記載内容はあくまでも参考に留めるようご注意ください。また本投稿では、Open Source Initiative (OSI)による承認を受けたオープンソースソフトウェアライセンスに限らず、その他のライセンスも含めて「ライセンス」と呼んでいます。

GitHubリポジトリにライセンスを適用しないとどうなるのか

GitHubの利用規約には以下の定めがあります:

  1. License Grant to Other Users Any User-Generated Content you post publicly, including issues, comments, and contributions to other Users' repositories, may be viewed by others. By setting your repositories to be viewed publicly, you agree to allow others to view and "fork" your repositories (this means that others may make their own copies of Content from your repositories in repositories they control). If you set your pages and repositories to be viewed publicly, you grant each User of GitHub a nonexclusive, worldwide license to use, display, and perform Your Content through the GitHub Service and to reproduce Your Content solely on GitHub as permitted through GitHub's functionality (for example, through forking).

またGitHubのヘルプには以下の記載があります:

You're under no obligation to choose a license. However, without a license, the default copyright laws apply, meaning that you retain all rights to your source code and no one may reproduce, distribute, or create derivative works from your work.

これを合わせると、publicなGitHubリポジトリにライセンスを適用しなかった場合、

  1. GitHub上での閲覧やforkは可能だが、
  2. そのコンテンツを複製・再頒布することはできず、また
  3. 派生物を作成することもできない

状態になると解釈できます。公開はしているが使っていいとは言っていない、というやつです。

なおこの場合でも「著作権法が適用される」という記述から著作権者を明確にするのは必須と考えられます。ライセンスを適用しない場合でも必ず README.md などをリポジトリにコミットして著作権者を明確にしてください。Organizationの方に説明が書いてあっても(利用規約によりforkが許可されている以上)不十分と考えられますので、必ずリポジトリ単体で説明責任を果たすようにしましょう。

ソフトウェアではないコンテンツの利用・再頒布・派生物を許可するにはどのライセンスを適用するべきか

以上の理由から、ソフトウェアではないコンテンツであっても第三者による利用・再頒布・派生物を期待するならば、ライセンスを適用する必要があると言えます。ではどんなライセンスを適用するべきでしょうか。

同じくGitHubが提供しているchoose a licenseというサイトには、オープンソースソフトウェアライセンスやメディア用のオープンライセンスを適用可能だと記載されています:

Any open source software license or open license for media (see above) also applies to software documentation. If you use different licenses for your software and its documentation, be sure to specify that source code examples in the documentation are also licensed under the software license.

確認のため、ここで前例を見てみましょう。いくつか有名どころのガイドラインについてライセンスを調べてみました:

Creative CommonsApache Licenseが利用されることが多そうです。Apache Licenseは以下に引用するとおりドキュメントが明確にライセンス対象として定義されていることから、オープンソースソフトウェアライセンスとしては使いやすいものと思われます:

"Source" form shall mean the preferred form for making modifications, including but not limited to software source code, documentation source, and configuration files.

"Object" form shall mean any form resulting from mechanical transformation or translation of a Source form, including but not limited to compiled object code, generated documentation, and conversions to other media types.

またソースコードを含むリポジトリにおいては「ドキュメント内に掲載されるソースコード」に「ソースコードに適用するライセンス」と「ドキュメントに適用するライセンス」どちらを適用するか、明確にする必要もあります。AWSの例ではREADMEでこれを明確にしています

まとめ

GitHubでソフトウェアプロジェクトではないリポジトリを公開する場合においても、オープンソースソフトウェアライセンスやその他のライセンスを適用することが可能です。特に再利用や再頒布を期待するのであれば必須と言えます。現時点ではCreative Commons 4.0を適用することが多いようです。またライセンスを適用しない場合でも、著作権表示はすることが望ましいでしょう。