Kengo's blog

Technical articles about original projects, JVM, Static Analysis and TypeScript.

Seasarカンファレンス私的メモ

昨日Seasar Conference 2009 Autumnへお邪魔しました。私はSaesarに明るくないので聞いてばかりでしたが、実際のケースに照らし合わせた具体的な質問をしていらっしゃる方も多く積極的な交流の場となっている印象も受けました。
とりあえず感じたことや考えたことを、行動記録の意味も含めて書き残しておきます。

認定試験について

企業が受講料を出すことを想定されているとの発表に対して、自身の市場価値向上を目指して自己投資をされる方々や学生(特に就活生)による個人的な受験も想定すべきでは?と思ったのでアンケートへ記載させていただきました。
個人が受講して企画提案の武器にする*1ことで、ボトムアップ的に世に広める助けにもなると思っています。上層部に認定制度やSeasarのメリットを説得して採用させるよりは比較的楽ではないかと。もちろん収支上の問題もあるでしょうが……。


試験の内容も「Seasarを活用できる人」「理解して実際に使った人」より「Seasarを勉強したことがある人」を証明するための内容に思えたので、これもアンケートへ。検索すればわかる"知識"ではなく、S2Containerや各プロダクトの組み合わせ方・ケースに応じたプロダクトの選び方など"理解"・"経験"を測る方が個人の価値証明の点でより意味があると思っています。でもそうした問題を作るのはとても難しいのですよね。


いずれにせよJavaSeasarの学習を進める上でぜひ受講したい試験です。実施される日がくることを楽しみにしています。

DIxAOP入門で学んだこと

Seasarと言えばDIということで「いまさら人に聞けないDIxAOP入門・2009」にお邪魔しました。ネットで資料が公開されていますので、参加できなかった方でも雰囲気や内容が伝わると思います。


参加前に私が考えていた最大の利点は、JUnitによる単体テストが適用しやすくなることでした。クラスの再利用やフレームワーク変更といったケースにおける柔軟性が指摘されることもありますが、どちらも自分が個人開発する上であまり経験がない*2ためいまいち同意できないのが本音でした。
これに加えて今回の講義で「オブジェクトの組み立てコスト」*3という今まであまり意識していなかった利点に気づくことができました。自分ですべてを理解して利用する個人開発では「学習コスト削減」はたいしたメリットではありませんが、やりたいことだけをコーディングすることによる「コード削減」は嬉しいメリットです。もちろん企業活動上の開発では双方が大きなメリットになるのでしょう。
再利用性に対する認識に変化はありませんでしたが、参加者の雰囲気からなんとなく「企業活動として複数の製品を開発・提供する上でライブラリやフレームワークよりも上のレイヤでの再利用性が必要になるケースが多いのだろう」との印象を受けました。この納得できない感じは、製品開発者としての経験がまだ不足していることの証明になるでしょう。

事例紹介

特定企業に関する内容になるので、ここで詳細を書くことはやめておきます。とりあえず「この業界で幸せに働いている人はいない」(メモ書き)という話が出たことに驚きつつも、それを変えるための活動がされていることに技術者の行動力を見た思いです。


以上です。余裕があれば追記します。

*1:そのような自由度がある企業がどのくらい存在するかは知らない

*2:再利用できるコードを作るのは想定の手間がかかり、ライブラリを探してそれに合わせた方がずっと楽

*3:講義資料20ページ参照