Kengo's blog

Technical articles about original projects, JVM, Static Analysis and TypeScript.

隠居の贈り物

縁あって母校のオープンスクールに参加、当時の部活動における活動について簡単に発表してきました。世話になった先生方や同輩と話すことができ、久々の感覚を味わえました。違う道を歩む同輩との会話は良いものです。


当時所属していた部活は顧問にも部員にも恵まれ、とても能動的に活動できていたように感じます。日々の活動を積み重ね、その成果を発表するために日本列島を駆け巡ったものでした(青春18きっぷで)。
ところが聞いた話では、現役生はそこまで能動的に活動していないようです。主因はやる気ではなく「どうすればいいかわからない」、つまり知識不足とのこと。部員も顧問も総入れ替えになったため、知識の継承が断たれてしまったようです。昔を知るものとしては、残念な気持ちと気の毒な気持ちと責任感が同居する複雑な思いに駆られます。


こうした世代間ギャップは学生の活動に限らず、仕事の引継ぎにも起こりえるでしょう。その際は助言をすることも必要になるでしょうが、「昔はこうやっていた、だから君たちもこうしなさい」といった押し付けだけは避けたいところです。当時の手法が現在にも通じるとは限りませんし、過去を踏襲するだけでは改良・改善が望めないからです。
現役が主体的に動ける環境や能力を得るためには、原理原則を理解させた上で「そのためにはどうするべきか」を考えさせ、その結果として選んだ手段が「昔やっていた手段」なのだという説明が必要でしょうか。手段は限定されますが、後輩たちに何かを残してやりたいと思います。